『ヴォ−グ』誌のその頃の名編集長はダイアナ・ヴリーランドさんだったが、彼女は赤が大好きで、私のコレクションの中の赤いドレスを取り上げて下さった。日本は国旗もそうだが、赤のイメージは明るくて若々しく元気いっぱいの雰囲気である。ヨーロッパ的な黒い服を着ることがシックだと思われていたその頃のアメリカだったから、カラフルな私の作に品に強烈なエネルギーを感じてくれたのだと思う。戦争に負けた地の果ての国だと思っていた日本から、思いがけない独特の美意識や伝統をデリケートな感覚で仕上げた作品群が季節ごとに運ばれて、フレッシュに映ったのだろう。