搬終処分の状況は、産災廃棄物のほうがずっと悪い。近ごろ人がかりな不法投棄が摘発された青森‐岩手県境では、現状復旧に五〇〇億円もかかるという。産業廃棄物のうち量的に多いのが、建築廃材であるため、それのリサイクル利用も徹底的に行われるようになってきた。その山の竿頭は、最終処分費が高くなったこと、裏には、不法投棄の法規制が厳しくなったという事情がある。不法投棄の罰金は最高一億円にも及ぶのだ。それでは、廃棄物処理のコストが上がれば、何か起きるのか。直接には製品価格の上昇を招く。建築業界のように。国内の価格競争だけ考えればよい業界なら、廃東物処理コストが上がっても影響は少ない。が、輸出の比率が大きい電機電子機器産業、自動車産業のような組み立て産業にとっては、廃棄物処理価格の上昇が、製品価格に直接跳ね返る。そして、国際競争力を失うだろ。そうした状態を放置すれば。国内の組み立て産業の大部分は海外に移転してしまう。そうなれば、国内の雇用は減り、日本の産業活力は落ちていくに違いない。そのため日本国内では、むしろ静脈産業の改正が必要になる。